子供の視力回復のために
オルソケラトロジーは、夜間睡眠中に特殊レンズを装着することで、角膜の形を平坦化し、近視や乱視を矯正する方法です。
朝起きてレンズを外した後も一定時間角膜の形が維持されます。そのため、コンタクトレンズやメガネを装用せずに、一日中裸眼で生活することができます。
この矯正は手術ではありませんので心理的・身体的な負担が少ないと言われています。矯正を中止すると角膜は元の状態に戻り、また、一度中止した矯正を再開することもできます。
近視治療の有用な手段の一つとして期待が持たれています。
就寝前
オルソケラトロジーレンズを装着
睡眠中
角膜にクセをつけ、正常な屈折に矯正
翌朝
矯正された屈折を維持
矯正の効果は意外と早く、個人差は有りますが、1~2時間のテスト装着で0.1だったが視力が1.0になった場合もあります。オルソケラトロジーの使用開始直後は、矯正効果が弱く短時間しか持続しません。
ところが、毎日継続して装着することで1~2ヵ月後には良好な裸眼視力が得られ、視力を保持する時間も延びます。2~3ヵ月後には週に4~5日レンズを使用するだけで、終日視力が維持できるようになった事例もあります。
オルソケラトロジーによる矯正は、コンタクトレンズやメガネを使用せずに裸眼で生活できるため、サッカーや野球、ラグビー、格闘技などの接触プレーが想定されるスポーツや、水泳をしているお子さんにおすすめです。
しかし、視力が安定するまで見え方が変動したり、夜間にまぶしかったり、にじんだりする場合があります。そのため、定期検査に来院できない方、医師の指示に従うことのできない方は、オルソケラトロジーによる治療をおすすめできません。